プニプニとしていて、ついつい触りたくなってしまうトイプードルの肉球。実は触り心地が良いだけではなく、ちゃんと役割があります。ここではトイプードルの肉球のケアの方法、肉球に関するトラブルについてご紹介させていただきます。
トイプードルの肉球の役割とは?
肉球の数は前足と後足で異なります。前足は4つの指球と真ん中の大きな掌球(しょうきゅう)、少し離れたところにある手根球(しゅこんきゅう)があり、6つの肉球があります。後足は手根球を除いた5つの肉球があります。後足の指球のことを趾球(しきゅう)と言い、掌球を足底球(そくていきゅう)と言います。
肉球一つひとつにそれぞれの役割があります。指球と掌球は歩行の際の衝撃を吸収し骨や関節を守っています。
手根球は歩行の際に地面につかない肉球です。手根骨と呼ばれる骨を守るためのクッションとしてついています。
肉球の構造は表面が角質層で覆われていて、その下には脂肪があります。この脂肪が衝撃吸収のクッションとなります。
子犬の肉球は表面はツルツルしていますが、成長しお散歩に行くようになると地面からの刺激を受けて肉球の表面の角質層が厚くなります。
そうすると肉球の表面が硬くなりザラザラになっていきます。
このザラザラが歩行の際に滑り止めの役割を果たし、表面が硬くなることで肉球が守られます。
肉球には感覚機能もあり、痛みや温度などを感じることができます。この感覚機能で地面の状態を感知しています。
犬の肉球には汗腺があり、汗をかきます。この汗は肉球が乾燥することを防ぎ、滑り止めとして役割を果たします。
肉球にはこんなにもたくさんの役割があり、犬の身体を様々な刺激から守っているのです。
トイプードルの肉球をケアすべき理由、その方法を解説!
上記では肉球の役割について説明させていただきました。ここではケアの必要性やケアの方法について紹介させていただきます。
なぜケアが必要なの?
肉球の表面は角質層でできています。刺激により厚さがまして、表面が硬くなります。
硬くなることで肉球が守られますが、乾燥しやすくなってしまいます。乾燥することで、滑りやすくなってしまったり、人の手のようにひび割れて出血してしまうこともあります。
肉球は表面が角質層で中身が脂肪でできているため、肉球に外傷を負ってしまうと、傷口が広がるように裂けてしまうので治るのにとても時間がかかります。
また肉球には全体重がかかるので、怪我が治るのに時間がかかります。
たくさんの役割があり、犬の身体を守っている肉球ですが、外傷を負ってしまうと治りづらいのです。
トイプードルは運動が好きで活発な犬種です。肉球が乾燥して、滑ってしまったり、ひび割れて出血してしまうことで大好きな運動ができなくなってしまうことは避けたいところです。
そのためにも、肉球のケアは大切なのです。
肉球のケアの方法
スキンケア剤で、しっかりと肉球を保湿します。
保湿する際に、足の裏が汚れている場合は汚れを落としてからケアしてあげるようにしましょう。
スキンケア剤の種類は、クリームタイプ、ジェルタイプ、ローションタイプなどたくさんあります。
使いやすいと思うタイプを選びましょう。
肉球はとても敏感ですので、保湿する際は優しくマッサージするように塗ってあげましょう。
また、塗ったあとに気になって舐めてしまうトイプードルもいますので、保湿剤は犬が舐めても安全な物を選びましょう。
余談にはなりますが、肉球の間には毛が生えます。特にトイプードルは毛がどんどん伸びる犬種のため、トリミングが必要な犬種になります。
ケアをする際に、毛が伸びてきて肉球にかかっている場合は、滑りやすくなってしまいます。
トイプードルは室内で飼われている方がほとんどだと思います。フローリングの床の場合、肉球の間の毛が伸びてしまっている場合はかなり滑りやすくなってしまいます。
滑って怪我をしてしまうことを避けるためにも、肉球の間の毛はバリカンなどでカットしてあげましょう。
トリミングサロンでも部分カットで足裏や足回りをカットしてくれるところもあるので、利用するのも良いと思います。
トイプードルの肉球ケアにおすすめの商品6選!
おすすめの肉球ケア商品をまとめてみました。様々なタイプのケア商品があるので参考にしてみてください。
pet-cool オーガニックシアバター
オーガニックシアバターが配合された保湿クリームです。
とても伸びが良く、浸透性も高いです。オーガニックの物なので舐めてしまっても安心です。
MUSHER’S SECRET
海外製品で犬ぞりで走る犬用に作られた肉球クリームです。
大容量タイプもあるので、お出かけが多いトイプードルにはおすすめです。
アリール&シー 肉球ケアオールインワンジェル
ジェルタイプの肉球ケアアイテムです。
小型犬用と大型犬用があり、トイプードルですと小型犬なのでC35がおすすめです。
C36が大型犬用になります。
パナズー パウケアクリーム
クリームと記載されていますが、かなりサラッとしたジェルになります。
ヒアルロン酸とアロエベラが配合されているので保湿力も高いです。
生薬が配合されていることにより、消臭効果も期待できます。
KPS ホゴテクト
ポンプタイプの容器に入っている保湿クリームです。
飼い主様にもハンドクリームとしてご利用いただける商品です。
保護膜成分が含まれていて、塗ってから約5分後に保護膜ができ、効果が4時間持続します。
APDC ポウ&エルボウローション
保湿成分として、マカデミアナッツオイルやマンゴー種子バターなどが配合されています。
ティーツリーオイルも配合されているので抗菌効果が期待できます。ポンプタイプの容器に入っていて、サラッとしたテクスチャーです。
以上6つの商品を紹介させていただきました。
こちらの商品以外にもペットショップでは様々な肉球ケア商品があります。サンプルがあるものだったり、テスターがあるものもあります。
お家のトイプードルにとって合っているもの、飼い主様が使いやすいものを選ぶと良いと思います。
トイプードルの肉球トラブルの対処法とは?
犬の大事な肉球にどんなトラブルが起こりうるのか?ここでは肉球に関するトラブルをまとめました。
火傷
夏に肉球を火傷してしまうことが多いです。
私たち人間は靴を履いているため、気づきにくいのですが、夏の日中のアスファルトはかなりの高温となっています。
そんな中散歩に行くことで、肉球を火傷してしまうのです。
肉球を火傷してしまうと、犬は歩くのを嫌がったり、足を舐めたり噛んだりする行動をします。
その場合は肉球をチェックしてあげましょう。火傷をしていると、肉球が赤くなっていたり、黒ずんだりします。重度になると水ぶくれもできます。
このような症状がみられたら、動物病院でみてもらった方が良いです。対処方法としては、冷たくしたタオルを当ててあげることや保冷剤をタオルでくるんで当ててあげてください。
保冷剤を直に当ててしまうと低温火傷をしてしまう恐れがあるので、必ずタオルでくるんで当てるようにした方が良いです。
動物病院に連れて行く際に、可能であれば冷やしながら行くと良いと思います。
夏は日が暮れてからのお散歩でも、アスファルトの熱が冷めてないこともあります。アスファルトも触ってみて熱くなってないか確認してからお散歩に行くと良いでしょう。
夏のお散歩は肉球の火傷だけでなく、熱中症の危険性もあります。お散歩は早朝か日が暮れてから行かれることをおすすめします。
外傷
お散歩の時に、ガラスなど鋭利なものを踏んでしまい怪我をすることがあります。
肉球は少し切れた状態でも裂けるように傷口が広がってしまいます。お家のトイプードルが肉球を怪我してしまったら、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
傷口が泥などで汚れていて、犬が嫌がらないようでしたら水道水で洗うと良いです。
人が傷口に使う消毒薬は舐めてしまう可能性があるため、使用しない方が良いです。
動物病院に連れて行く時に、出血があるようならば清潔なタオルなどで抑えながら行きましょう。傷口の洗浄や消毒は動物病院で行ってくれます。早めに診てもらいましょう。
乾燥
ケアのところでもお話しましたが、犬の肉球は表面が角質層で硬いですが、皮膚です。乾燥すると人の手と同じように、ひび割れを起こします。
対処法としては、これ以上ひび割れが起きないように保湿クリームでケアをしてあげることです。ひび割れの程度にもよりますが、ひどい場合にはパックリと割れて出血してしまいます。
このような場合には動物病院で診てもらった方が良いでしょう。
赤くなる
赤くなる病気として、指間炎という病気があります。肉球ではなく、肉球の間の皮膚が炎症を起こし赤くなります。
指間炎になる原因は様々です。例えばシャンプーのすすぎ残しであったり、やけどが原因で足先を舐めてしまったりすることです。
常に舐めてしまうことで、足先が濡れている状態が長くなる為、細菌が繁殖してしまいます。
ひどくなると、膿んできてしまうこともあります。犬は気にして足先を舐め続けてしまいますので、治療しても完治まで時間がかかります。
症状がひどくなればなるほど完治に時間はかかりますので、気がついたら一度動物病院で診てもらった方が良いでしょう。
肉球の色が薄くなる
肉球の色が薄くなる原因のほとんどが乾燥によるものです。
乾燥によって肉球の表面が白っぽくなることで色が薄くなったように見えるのです。この場合は保湿し、乾燥が改善されることで元の肉球の色に戻ります。
保湿クリームを使って肉球が乾燥することを防いであげましょう。
足先を舐めてしまう
お家のトイプードルが足先を舐めてしまっていたら、まず足裏を見てあげましょう。
上記に述べた肉球に関するトラブルがあると、犬は足先を気にして舐めてしまいます。
当てはまる原因がある場合には、原因に合った対処を行いましょう。トラブルではありませんが、肉球クリームを塗った後に足先を舐めてしまう犬もいます。
せっかく肉球クリームを塗っても舐め取られてしまっては保湿効果も得られなくなってしまいますし、舐め続けてしまうと指間炎になってしまう可能性もあります。
こういった場合には一つの対策として、肉球クリームを塗ってからおもちゃで遊んであげたり、お散歩に行ったりと犬に気をそらせてあげることです。
活発なトイプードルは他の小型の犬に比べて、運動量も多いです。そんなトイプードルの肉球をしっかりとケアしてあげましょう。
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