冬になれば、みかんを食べながらテレビを観ることが多くなります。そうすると、ソワソワと「ちょうだい」アプローチをしてくるのが、愛犬のチワワです。甘くておいしいみかんですが、チワワにあげても大丈夫?あげられるとしても量は?そんな疑問にお答えします。
チワワにみかんを与えても大丈夫?みかんの皮、薄皮、白い筋は?
結論から言うと、チワワにみかんをあげても問題はありません。
みかんには、チワワにとって毒になる成分は含まれていないので、安心してあげられるフルーツになります。ただし、あげる部分には気をつけなければいけません。
まず、みかんの外皮、種は与えてはいけません。
みかんの外皮は大変硬く、繊維質が多いので消化がしにくく、小さな体のチワワが食べてしまうと、下痢や嘔吐、消化不良を起こす原因になります。
何よりも、外皮には残留農薬や防腐剤が付着していることがあるので、そういった安全面からもあげるべきではありません。
またみかんの種も同様、毒性はありませんが消化によくありません。
毒ではありませんが、食べることで少なからず体に負担をかけてしまうのなら、あげないようにすることが1番です。
そして、みかんの薄皮や白い筋についてですが、こちらはみかんの外皮や種ほど神経質になる必要はありませんが、多くあげてしまうことで下痢になる可能性があるので、極力きれいに取り除き、みかんの果実のみをあげるようにしましょう。
ただし、便秘気味のチワワの場合、白い筋や薄皮の繊維質が便秘解消を助ける役割を果たしますので、少量ならあげてみてもいいかもしれません。
みかんの成分、効果とは?
では具体的にみかんにはどんな成分が含まれていて、チワワにはどんな効果があるのかご紹介していきます。
みかんに含まれる成分
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンC/li>
- ビタミンE
- クエン酸
- カリウム
- ポリフェノール
- セルロース
- βカロチン
- βクリプトキサンチン
- ペクチン
など
チワワにみかんをあげた時の効果
みかんは私たち人間が食べた場合、様々な効果があります。
そしてチワワにみかんをあげた場合も同じように、犬の健康をサポートする効果があるのです。
では、どんな効果があるのかを見ていきましょう。
ビタミンAはチワワの目や皮膚、被毛に効果大
ビタミンAはチワワの目、皮膚、被毛を健康で正常に保つ手伝いをしてくれます。
特に粘膜を強くしてくれる作用があり、粘膜は口内や目、鼻などに限らず、胃や腸、胆管などの臓器の粘膜も丈夫にしてくれます。
ビタミンCとビタミンEはチワワの免疫力をアップさせます
犬は体内でビタミンCを作り出すことができますが、それには限りがあります。
活発なチワワは多くのビタミンCを必要としますし、療養中のチワワやシニアのチワワは、ビタミンCを合成する力が弱っています。
そのため、外からビタミンCを摂取することで、白血球の機能が向上し、免疫力をアップしてくれます。
またビタミンEは、抗がん作用があると言われています。そして、毛細血管を拡張する働きがあるので、血行が良くなり、新陳代謝が活発になります。
カリウムはチワワの血圧を下げる効果あり
カリウムはチワワの体内にある、余計なナトリウム(塩分)をおしっことして排出する働きがあります。
そして、カリウムを摂取することでおしっこが増え、利尿効果になるので、腎臓病の予防になります。
また、カリウムは血圧を下げてくれる働きもあるので、高血圧も防いでくれます。
ただし、カリウムは摂取しすぎることで、不整脈や筋力低下などを引き起こすカリウム血症になることがあるので注意が必要です。
ポリフェノールでチワワにアンチエイジング効果あり
みかんにはポリフェノールの一種で、ヘスペリジンという成分を含んでいます。
このヘスペリジンは血管を強く丈夫にしてくれる働きがあり、血流を良くしてくれるので、結果、チワワのアンチエイジングに効果が期待できるのです。
このヘスペリジンは、果実の部分より薄皮や白い筋に多く含まれているため、積極的にあげたい場合は、小さく刻んだりミキサーにかけたりしてあげる方法がいいでしょう。
βカロチンはチワワの体内の酸化防止になります
βカロチンはチワワの体内でビタミンAに変換され、強い抗酸化作用があり、チワワの免疫力を強くしてくれます。
また、ビタミンAとしての働きもするので、体内の粘膜を強く丈夫にし、外から入ってくる最近やウィルスにも負けない体作りを助けます。
βクリプトキサンチンはガン予防・糖尿病予防に効果あり
カロテノイドの1つになります。
カロテノイドには抗酸化作用があり、酸化ストレスを下げてくれる働きをします。また研究では、このβクリプトキサンチンは強い発がん抑制作用があることもわかっています。
そして、βクリプトキサンチンは糖と脂質代謝異常を改善してくれる働きもあるため、チワワの肥満防止や糖尿病予防にも効果が期待されます。
チワワにとってみかんの適切な量、あげ方、おすすめメニューとは?
様々な効果が期待されるみかんなので、チワワにもあげたいと思う飼い主さんは多いはずです。ただ、実際どのくらいの量がチワワには適量で、どうやってあげたらいいか迷います。
それではチワワにあげる場合の量とあげ方、みかんをあげる時のおすすめ料理メニューをご紹介いたします。
チワワにあげるみかんの適量
まず、みかんMサイズのカロリーは約30〜40kcalになります。(外皮除く)
チワワの平均体重は1.5〜3kgになりますので、そのサイズのチワワが食べてもOKな適量になると、みかんの1房〜その半分で十分な量になります。
ただしそれは、一般的な目安になるので、目安を参考にしながらご自身のチワワに合わせて量は調節するようにしましょう。
そして全犬種に言えることですが、犬はどれくらい大きい食べ物をもらったかではなく、何回食べ物をもらえたかで喜びを感じます。
そのため、チワワにみかんをあげる時は、1回にたくさんあげるのではなく、小分けにして少しずつあげるようにすると、チワワが喜ぶでしょう。
チワワにみかんをあげる方法
それでは実際チワワにみかんをあげる方法をご紹介します。
基本のあげ方は、外皮を剥き、薄皮も向いて、小さくちぎってあげるようにします。
特に犬は、食べ物を噛んで味わうという習慣がないので、大きめにあげてしまうと全く消化されず、そのままウンチとして排出されるだけとなってしまうので注意が必要になります。
また、食欲がないシニア犬や療養中の犬に、食欲増進や水分補給を目当てにあげる場合は、みかんを粒であげるのではなく、みかんをミキサーでピューレ状にすることも効果があります。
その場合は、外皮を剥いた状態で、薄皮や白い筋などは取る必要がありません。(ミキサーにかけることで細かく刻まれるので、上手に紹介してくれることが多い)
薄皮や白い筋にはヘスペリジンやペクチンといった栄養分が含まれているので、一緒にミキサーでピューレ状にすることで、たくさんの栄養を摂取することができます。
チワワにおすすめ!みかんのメニューとレシピ
みかんをただあげるだけではなくて、もう少し手をかけてあげたい飼い主さんもいると思います。
そんな飼い主さんにおすすめなみかんを使った料理のレシピを紹介いたしますので、ぜひ参考になさってください。
チワワにおすすめ①「みかんゼリー」
みかんをそのままあげても、チワワは喜んで食べてくれると思いますが、たまには手作りのおやつでチワワをもっと喜ばせてあげませんか?
簡単に作れるみかんゼリーの作り方をご紹介いたします。
材料
- みかん1個
- 粉ゼラチン 5g
- 水 1/2カップ
- はちみつ(お好みで) 少々
作り方
- みかんは3/4くらいをミキサーでピューレ状にし、残りのみかんは薄皮を剥き、チワワが食べやすいように、一口大にカットします。
- 粉ゼラチンを水で溶きます。
- 溶かした粉ゼラチンとピューレ状のみかん、一口大にカットしたみかんを混ぜ、ゼリーの型に流し込み、固まるのを待って完成です。
ポイント
もう少し甘さをプラスしたい時は、気持ち程度はちみつを入れてもOKです。
おやつとしてあげるのにも最適ですが、薬を飲ませないといけない時など、なかなか飲み込んでくれない場合に、ゼリーに隠してあげると上手に飲み込んでくれます。
チワワにおすすめ②「チキンとみかんでさわやかソテー」
みかんを使った料理はデザートだけではありません。メインディッシュにもみかんは活躍してくれます。
チワワの誕生日やクリスマスなど何かのイベントで作ってみませんか?
材料
- 鶏胸肉 15〜20g
- かぼちゃ(じゃがいも)10g
- みかん 1房
- ブロッコリー 10g
- 水 適量
作り方
- 鶏胸肉、かぼちゃ(じゃがいも)、ブロッコリーを一口大にカットします。
- みかんは薄皮を剥き、こちらも一口大にカットします。
- 一口大にした鶏胸肉を軽くフライパンで炒め、さらに移します。
- 同じフライパンに、かぼちゃ(じゃがいも)、ブロッコリーを入れ、かぶるくらいの水を入れ、野菜が柔らかくなるまで煮込みます。
- 野菜が柔らかくなり、水分が減った状態で、鶏胸肉を戻し、軽く混ぜ合わせたら、お皿に盛ります。
- そこに、一口大にしておいたみかんをトッピングして完成です。
ポイント
このレシピはアレンジがしやすいので、ご自身の愛犬の体調や好みに合わせて、お肉や野菜の種類を変えることができます。
1食分ずつ作る方が、毎回フレッシュなご飯を食べさせられますが、時間がない飼い主さんの場合、まとめて作っておいて、1食分ずつ小分けにして冷蔵保存も可能です。
チワワにみかんを与える際の注意点、リスクを解説!
チワワにみかんをあげるのは、主食としてではなく、おやつとして、間食で少量あげることになるので、あげる時に気をつけることなど特になさそうに思えますが、3つだけ注意したいことがあります。
チワワにみかんの加工品はNG
チワワにみかんをあげた場合、様々な効果があることをご紹介してきました。
ただし、どんなみかん食品でも大丈夫かというとそういうことでもありません。
特に、普段私たちが何気なく口にしているみかんの加工品は、チワワにとってNGなものばかりです。
どんなものが実際NGなのか、詳しくみていきましょう。
1. みかんジュース
人間用のジュースで果汁100%のジュースがありますが、チワワにあげるのはNGになります。
純粋にフレッシュな搾りたてのジュースで、砂糖も何も加えていないものならOKですが、市販されている100%ジュースには、糖分や添加物が含まれているものがほとんどです。
少量であれば毒にはなりませんが、健康にいいものではないので避けた方がいいでしょう。
2. みかんの缶詰
食べてわかるとおり、みかんの缶詰は、みかんをシロップで漬けて作っています。
シロップはあげずにみかんの身だけと思っても、身自体が大変甘くなっています。
チワワにとって1房は相当量の糖分摂取になってしまうので、絶対あげないようにしましょう。
3. みかんのドライフルーツ
みかんのドライフルーツに関しては、ケースバイケースになります。
ドライフルーツによっては、製造する過程で、相当量の砂糖を使うことがあり、その場合は、チワワにあげてはいけないドライフルーツとなります。
ただし、探すと砂糖不使用・無添加のドライフルーツがあり、そういったものであれば、おやつとしてチワワにあげても問題ありません。
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